気候変動の影響と適応策

病害虫の分布域の拡大、イネ科雑草の侵入など(その1)に関する気候変動の影響と適応策

影響

既に現れている気候変動による影響

病害虫

  • 病害虫の分布域の拡大
  • 害虫・天敵相の構成の変化
  • 新たな病害虫の侵入

雑草

  • イネ科雑草の侵入・定着

動物感染症

  • 病原体を媒介する節足動物の生息域の北上

地域:全国

将来懸念される気候変動による影響

病害虫

  • 害虫・天敵相の構成の変化

高CO2条件下でのイネの紋枯病・いもち病などの増加

  • 2031~2050年にはニカメイガとツマグロヨコバイの存在量が全国的に増大し、ヒメトビウンカは特に日本海側で増大する
  • ワラビー萎縮症(フタテンチビヨコバイがトウモロコシの葉を吸汁することで葉の成長が抑制され、節間が著しく萎縮することで、草丈の伸長が抑制される生育障害)の被害域が拡大する可能性

雑草

  • 雑草の定着可能域の拡大や北上

動物感染症

  • 渡り鳥等野鳥の飛行経路や飛来時期の変化による鳥インフルエンザの発生等への影響

気候変動適応策

病害虫

  • 指定有害動植物の発生予察
  • 重要病害虫の輸入検疫、国内検疫、侵入警戒調査及び侵入病害虫の防除

雑草

  • 大豆収穫期まで残存する雑草量の増加による汚損粒の発生リスクの評価、被害軽減技術の開発

動植物感染症

  • 節足動物が媒介する家畜の伝染性疾病に対するワクチン候補株の選定、効果的な防疫対策等のリスク管理の検討
  • 鳥インフルエンザウイルスを伝播する可能性が指摘されている野鳥の調査

地域:全国

主体:国

情報源

情報ソース
出典名
気候変動適応計画
作成時期
2018年11月27日