気候変動の影響と適応策

麦、大豆、飼料作物等(生育不良、、病害の多発等) に関する気候変動の影響と適応策

影響

既に現れている気候変動による影響

麦類

  • 湿害、生育不良、病害の多発、作期の後退

大豆

  • 着莢数の低下、生育不良、作期の後退、虫害の多発(ハスモンヨトウ、カメムシ類)、病害の多発(紫斑病、べと病等)、湿害、青立ちの発生

飼料作物

  • 牧草【雑草の侵入】
  • 飼料用トウモロコシ【サイレージ品質低下】

  • 生育障害の発生、凍霜害の発生、生育早期化・摘取集中、病害虫の発生(アザミウマ類、ハダニ類等)

地域:西日本

特記事項:自治体へのアンケート結果

将来懸念される気候変動による影響

麦類

事例なし

大豆(フクユタカ)

  • 基準となる1981~2000年から気温が3℃上昇した場合を想定して、収穫指数(子実量/全重)の将来変化が評価されており、九州では 5%の増加が予測されている。

飼料作物

牧草

  • 現在と100年後における寒地型牧草と暖地型牧草の栽培適地区分図から、寒地型牧草地帯、暖地型牧草地帯、両者とも栽培困難な夏枯れ地帯の3分類による地帯区分図を作成し、地帯区分の変化及び生産量の変化を予測しており、福岡県内はほとんどが暖地型牧草地帯に変化すると予測されている。

飼料用トウモロコシ

  • 2090年には九州の広い地域が二期作栽培可能地になると予測されている。

  • 2050年頃(RCP8.5)までは亜熱帯の著しい拡大は予測されていない。

地域:九州

特記事項:<飼料作物>

飼料用トウモロコシ

1 つのGCMモデル(MRI-CGCM3)、1 つの排出シナリオ(RCP4.5)を用いて、現在(1981-2000年)と 2090 年(2081-2100年)における飼料用トウモロコシ(二期作栽培)の適地拡大予測を行った。栽培可能地等の適地区分は10℃基準有効積算温度を用いて、栽培不適地(2,200℃未満)、栽培限界地帯(2,200~2,300℃)、栽培可能地(2,300~2,400℃、2,400~2,530℃)、安定栽培可能地(2,530℃以上)と設定した。

気候変動適応策

大豆(干ばつ)

畝間かん水

収量向上効果が高い。

地域:全県

主体:県

情報源

情報ソース
出典名
気候変動の影響への適応に向けた将来展望(平成31年3月)、農林水産省
作成時期
2019年3月