気候変動の影響と適応策
短時間強雨や大雨の発生に関する気候変動の影響と適応策

- 全国
- 国
- 公開日
- 2021年03月17日
影響
既に現れている気候変動による影響
- 時間雨量50mmを超える短時間強雨や総雨量が数百mmから千mmを超えるような大雨の発生による甚大な水害(洪水、内水、高潮)の発生
地域:全国
将来懸念される気候変動による影響
- 高潮【海面上昇による高潮リスクの増大、台風の強度の増加等による波高や高潮偏差の増大に伴う港湾及び漁港防波堤等への被害等】
- 沿岸部(港湾)【強い台風の増加等による高潮偏差の増大・波浪の強大化及び中長期的な海面水位の上昇に伴う高潮等による浸水被害の拡大や海面水位の上昇に伴う荷役効率の低下等による臨海部産業や物流機能の低下】
- 沿岸部(海岸)【強い台風の増加等による高潮偏差の増大・波浪の強大化及び中長期的な海面水位の上昇によるさらに深刻な影響】
- 不確実性を考慮した高潮将来予測研究によると、21世紀末有明海では、発生確率1/25年(25年再現確率値)の高潮偏差は増加傾向にあること、将来の高潮偏差は、西日本で現在と比べて増減する地域がある
- 気候モデル MRI-AGCMの実験結果(RCP8.5シナリオ)に基づいて10年に一度の波浪を試算すると、日本沿岸の平均波高は、冬季において、日本海側で季節風によって発達する波のエネルギーの減少が予測
地域:全国
気候変動適応策
- 気象・海象のモニタリング
- 高潮・高波浸水予測等のシミュレーションによる気候変動の影響の評価及び関係機関への情報提供
- 強い台風の増加に伴う 高潮偏差の増大・波浪の強大化、海面水位の上昇による災害リスクの高まりのハザードマップ等による港湾利用者等への周知
- 海面水位の上昇に伴う荷役効率の低下等の影響の評価
- 構造の見直しによる係留施設や防波堤の機能維持
- 設計外力を超える規模の外力に足しても減災効果を発揮できる粘り強い構造に係る整備
- 海岸保全施設や港湾施設の機能の把握・評価によるリスクの高い箇所の検討等に資する情報の整備
- 気候変動による漸進的な外力増加に対して大幅な追加コストを要しない段階的な適応が可能な更新方法等の検討
- 観測潮位や波浪に係る情報の地域との共有
- 災害リスクに関するきめ細かな情報提供
- 海岸保全施設や港湾施設の機能の把握・評価によるリスクの高い箇所の検討等に資する情報の整備
- 気候変動による漸進的な外力増加に対して大幅な追加コストを要しない段階的な適応が可能な更新方法等の検討
- 民有施設を避難や海水侵入防止・軽減のための施設として活用するための検討
- 臨海部における土地利用の再編等の機会を捉えた防護ラインの再構築
- 高潮等の災害リスクの低い土地利用への転換
- 海面水位の上昇量の適切な把握
- 通行禁止区間・時間を明示による橋梁・水門等と船舶等との衝突防止
- クリアランスに課題の生じるおそれのある橋梁の沖側への係留施設の配置など港湾機能の再配置
- 災害リスクの評価と災害リスクに応じたハード・ソフト対策
- 背後地の状況等を考慮した粘り強い構造の堤防等の整備
- 高潮等に対する適切な避難のための迅速な情報伝達等ソフト面の対策
- 将来の海面水位上昇への対応を考慮した整備や施設更新
- 将来の嵩上げ荷重を考慮した構造物の基礎を整備
- 避難・土地利用計画や他の防災・減災対策など海岸の背後地域を担う関係行政分野、民間企業及び国民等との連携
- 災害からの海岸の防護、海岸環境の整備と保全及び公衆の海岸の適正な利用の調和のとれた総合的で効率的・効果的な施策の展開
- 防波堤、物揚場等の漁港施設の嵩上げや粘り強い構造を持つ海岸保全施設の整備
- 海岸防災林の整備における高潮や海岸侵食に対する被害軽減効果も考慮した生育基盤の造成等
- 防潮堤などの機能強化等
- 災害廃棄物等を適正かつ円滑・迅速に処理できる強靱な廃棄物処理システムの構築
- 超過外力が作用する場合の施設への影響を踏まえた堤防等の技術開発
地域:全国
主体:国
情報源
- 情報ソース
- 国
- 出典名
- 気候変動適応計画
- 作成時期
- 2018年11月27日